こんな疑問に答えます!
- ギターアンプの基本的な使い方
- ギターアンプのセッティングに使う『コントロール』
- ギターアンプセッティング、やり方や具体的なオススメ設定
僕はギターを始めて今年で10年目になりますが、人から習ったことは1度もなく、独学でギタリストになりました。
ギターアンプのセッティングは慣れるまではなかなか難しく、初心者の人はもちろん、ギター歴が長い人でも「毎回なんとなくでやってる…」という人は多いと思います。そんな人は、ぜひ見てください!
ギターアンプのセッティング、どうすればいい…?
ギターアンプのセッティング、難しいですよね…。
特に新しいアンプを買った時や、「スタジオで初めて大きなアンプを使う…」という場合に、セッティング方法やどんな風に音づくりをすればいいのか迷う人が多いと思います。
僕はスタジオで初めて本格的なアンプを使ったのですが、そのときは操作方法が分からず、スタジオを借りた2、3時間のうち30分ほど音づくりに費やしてしまいました…笑
「音づくり」はギタリストにとって絶対に必要な技術ですし、バンド全体の良し悪しにも大きく影響してしまいます。また、アンプのセッティングを「まぁ、いっか…」と毎回適当にやっていると、なかなか上達もしません…。
ということで今回は「ギターアンプのセッティング」について詳しく解説していくので、しっかりと覚えていきましょう!
ギターアンプのセッティングの前に…『基本的な使い方』
まずは基本的なアンプの使い方を紹介していくよ!
真空管アンプ以外の一般的なアンプは、以下のステップで安全に音を出し始めることができます。
- 電源がオフ、「VOLUME」「GAIN」が0になっていることを確認する。
- シールドをギター、アンプに挿す。
- アンプの電源をオンにする。
- 音を出す。
- 音色、音量を調整します。
真空管アンプの場合はスイッチの仕様や電源の入れ方が少し異なります。
- 「POWER」「STANDBY」がオフ、他のつまみが0になっていることを確認する。
- 「POWER」をオンにし、2~3分待つ。(短くても30秒以上)
シールドをギター、アンプに挿す。 - 「STANDBY」をオンにする。
- それぞれのつまみを上げて音を出す。
- 音質を調整する。
ギターアンプのセッティングに使う『コントロール』
ギターアンプには「コントロール」と言って、音量や音質、歪みなどを調節するための「スイッチ」や「つまみ」がたくさんついています!
付いているつまみの種類や数、名前はアンプの種類やメーカーによって様々なので、慣れながら覚えていく必要があります。
ギターアンプ、コントロールの使い方①:音量を調節するためのつまみ
「Volume」「Master」「Master Volume」などのつまみは音量を調整するためのつまみです。
これらの音量つまみの他にも、アンプによっては「GAIN」「TONE」などが0の場合に音が出ないことがあるので、音が出ない場合には他のつまみもチェックしてみてください!
ギターアンプ、コントロールの使い方②:歪みを調整するためのつまみ
「歪み」とはギターではよく使う独特の表現で、割れたような荒々しい音を表現します。この歪みもつまみやエフェクターを使って調整することができます!
つまみの名前はアンプによって「DRIVE」「GAIN」「VOLUME」「PRE」など様々です。
上げるとより歪みが強くなり、上げすぎると壊れたラジオのような音になったり、完全に割れた音になったりしてしまいます。
ギターアンプ、コントロールの使い方③:音質を調整するためのつまみ
イコライザー(equalizer、EQ)と呼ばれるいくつかのつまみはアンプから出る音の音質を調整するために使います。
イコライザーはつまみの名前も数も様々で、シンプルな場合は「Tone」1つだけ、多い場合は「Treble」「Middle」「Bass」「Presence」などたくさん付いているものもあります。
Treble、HIGH
高音域を調整するためのつまみです。
上げると音の輪郭がクッキリし、シャリシャリとしたようなサウンドになります。上げすぎると耳が痛いような音になるので注意が必要です。
Middle
中音域を調整するためのつまみです。
上げると音の抜けが良くなり、温かみのあるサウンドになります。こちらも上げすぎるとボヤッとしたサウンドになるという注意点があります。
Bass、LOW
低音域を調整するためのつまみです。
上げると太いサウンドになります。上げすぎるとモコモコした音になります。
Presence
高音域より更に高い超高域を調整するためのつまみです。こちらはアンプによっては無かったり、TrebleやHIGHが無くてPresenceがあったりと様々です!
上げるとキラキラしたようなサウンドになります。こちらも上げすぎるとキンキンとして耳の痛いサウンドになるので注意が必要です。特に必要ない場合は0まで下げておきましょう。
ギターアンプセッティング、やり方や具体的なオススメ設定
ギターアンプでのサウンドメイキングで行うことは、先ほどご紹介した、
- 音量
- 音質
- 歪み
の3つの調整です!
サウンドメイキングに失敗する場合は、この3つのどれかで失敗している場合がほとんどです。反対に、この3つに関する最低限必要な知識を付けてしまえば音づくりで失敗することはほとんど無くなるので、しっかりと覚えていきましょう!
ギターアンプのセッティング①:基本的な設定の手順
①まずは、上記の手順に従ってアンプから音を出す。
ボリュームを上げただけだと、歪みのないクリーンなサウンドが出るはずです。
②トーン(音質)をフルフラットに調整する。
細かいサウンド調整に入る前に、まずはTREBLE、MIDDLE、BASSなどのつまみを真上(MAXの半分)にして、トーンがフラットな状態を作ります。
この「フルフラット」の状態を基準として、自分の好みのサウンドを作っていきます。
③イコライザーのつまみを調整して、音質を作る
フラットな状態から、もの足りない音域を増やしたり、強すぎる音域を削ったりして調整します。
それぞれの音域同士のバランスも重要です。例えば、フルフラットな状態からTREBLEだけを10に上げた状態と、TREBLE、MIDDLE、BASSの全てを10に上げた状態だと、同じ10でもTREBLEだけを上げた方が高音を強調することができます!
また、アンプから出る音は立ち位置によってもかなり違って聴こえます。音量や音質調整を行うときは、アンプの正面、同じ高さで聴きながら行うのがオススメです。
④最後に歪ませる
好みの音質に調整できたら、ゲインやドライブをかけて歪ませます。
クリーントーンにしたい場合はそこまで上げませんが、アンプによっては少し上げることで音のハリが出ることがあります。ドライブサウンドの場合は歪みを上げていきますが、歪ませ過ぎにも注意しましょう。
歪ませた後のサウンドだと音質が分かりにくいので、必ず音質調整を終えた後に歪み調整に入るようにしましょう。
ギターアンプのセッティング②:初心者向けのセッティング
サウンドメイキング初心者の人や、「自分がどんな音を作りたいのかよく分からない…」という人にオススメのセッティングをご紹介します。
特にこだわりがない人は、まずはとりあえず全て(TREBLE、MIDDLE、BASS)のつまみを真ん中に設定しておきましょう!
弾いているうちに「この音域もうちょっと欲しいな」など感じたり、作りたいサウンドが見つかったら徐々にイジっていくのがオススメです!
初心者向けの注意点
ギター初心者によくあるミスと言えば、「音量の上げすぎ」「歪ませすぎ」などがあります。
ギターの音量は、ボーカルや他の楽器とのバランスがあるので難しい設定ですが、「上げすぎ」になってしまう人が多い気がします。ギターがうるさ過ぎると聴いている人は「耳が痛い!」「ボーカル全然聴こえないじゃん…」と結構悲惨なことになってしまうので注意が必要です!
また、僕がそうだったのですが、初めて本格的に歪ませられるアンプを使い始めると、歪ませるのが楽しくてついつい歪ませすぎてしまう人が多いです!
ただ、無闇に歪ませすぎると、音抜けが悪く、ペラペラな芯のない音、シンプルに音質が悪いような音になってしまいます。歪みに関しては、コードを弾いたときにコード感が無くなっている、それぞれの弦の音が一体化していまっている場合は歪ませすぎなので、適当なコードを弾いてみてチェックしてみましょう。
ギターアンプのセッティング③:スタジオで初めて使う場合…
「スタジオで初めて本格的なアンプを使って音づくりをしなきゃいけない!」と、アンプのセッティングについて調べている人も多いと思います。
スタジオにはマーシャルの「JCM2000」というアンプか、通称「ジャズコ」、ローランドのジャズコーラスJC-120というアンプが置かれていることがすごく多いです。
マーシャルの「JCM2000」を含め、マーシャルのアンプは美しい歪みサウンドが特徴的で、大きく歪ませたロックサウンドなどにピッタリです。
一方ジャズコの方は、本体にゲインつまみがないので、ドライブサウンドを作るには何らかのエフェクターが必要になります。こちらのアンプはクリーンサウンドがとてもキレイで、あまり歪ませずアルペジオやカッティングなどを中心に弾きたい場合などにオススメです!
また、ギター本体が「シングルコイル」か「ハムバッカー」かによっても、「シングルコイルよりハムバッカーの方が低音域が出やすい」など、サウンドの特徴が多少異なってきます。
このように、アンプやギターの特徴が分かれば、更に音づくりがしやすくなります!
ギターアンプのセッティング④:オススメのセッティング
その他の具体的なサウンドについても紹介していくよ!
オススメセッティング①:クリーンサウンド
ギターアンプの電源を入れてボリュームだけを上げたときの音、歪みのない澄んだキレイな音を「クリーンサウンド」と言います。クリーンサウンドはアルペジオを美しく弾きたいときや、シャキシャキとしたカッティングなどと相性がとても良いです。
クリーンサウンドの音質調整では、煌びやかさを出すためにPRESENCEがあればPRESENCE、無ければTREBLEを上げてキラキラしたサウンドを目指すのが一般的です。
また、カッティングの場合は音の輪郭をハッキリさせるためにBASSとTREBLEを高めに設定することも多いですよ!
逆にモコモコしたジャズっぽいサウンドを作りたい場合はTREBLEは上げずに、BASSを高めに設定しましょう。
オススメセッティング②:クランチサウンド
クリーンサウンドからゲインを少しずつ上げ、歪み出したときの音を「クランチサウンド」と表現します。とてもギターらしいサウンドで、ロックからブルースまで様々なジャンルによく合います。
クランチサウンドではMIDDLEだけを上げて、中域を強調した、芯のはっきりとしたサウンドを作ることが多いです。
オススメセッティング③:ゲインサウンド、オーバードライブサウンド
クランチサウンドから更に大きく歪ませていくと、ゲインサウンド、オーバードライブサウンドと呼ばれるような迫力のあるヘビーなサウンドになります。
ゲインサウンド、オーバードライブサウンドはリードギターや曲中のギターソロに使うことが多く、その場合はミドルMIDDLEを高めに、それでも聴こえにくい場合はTREBLEを、迫力が欲しい場合はBASSを上げるのがオススメです!
他にもBASSとTREBLEを大きく上げた「ドンシャリサウンド」と呼ばれるサウンドもよく使われますが、上手く設定しないとなんとなくスカスカなサウンドになってしまうので注意が必要です。
ちなみに、「オススメのギターアンプ」を下の記事で紹介してるから、こちらもぜひチェックしてみてね!
ギターアンプのセッティングを徐々に覚えていこう!
ギター初心者にとって、ギターアンプでの音づくりはもちろん初めて行うことですし、他に似たようなこともないので「このつまみを回すとこう変わる」というような感覚を掴むのに時間がかかる人も多いと思います。
ただ、この感覚はアンプを何度もいじっていかなければ身につかないものなので、何度もアンプを触って徐々に身につけていきましょう!
エレキギターにとって「アンプも合わせて1つの楽器」と言われているくらい、ギターアンプを使いこなすのも重要なので、しっかりと練習してみてください!
この記事が1人でも多くの役に立つことを願っています。
ギターアンプのセッティング、どんな風に設定すればいいか良くわからない…。サウンドメイキングに詳しくない初心者にオススメのセッティングとか、簡単な方法があれば知りたい!