
こんな疑問に答えます!
- ミュートとは
- ミュートの基本
- 左手のミュートの方法
- 右手のミュートの方法
僕はギターを始めて今年で9年目になりますが、人から習ったことは1度もなく、独学でギタリストになりました。
ギターを始めてしばらくの間、ミュートについての知識があまりなく、「なんでこんなに雑音が出るんだろ…」と悩んでいました。同じようにミュートについて悩んでいる人はぜひ見てください!
ギター初心者がマスターすべき「ミュート」とは

ギターを弾いていると、「鳴らしたくない音が鳴ってしまう…」という悩みが出てくると思います。
ギターを演奏する上で「必要な音を鳴らす」のと同じくらい重要なのが、「必要のない音を鳴らさないこと」。
ただ、楽器の構造上、ギターはコードなど複数の弦を弾くときに、鳴らしたくない弦もストロークしたり、ピッキングする状況が出てくるのです。

そんな時に必要なのが『ミュート』!
『ミュート』とは、音を鳴らないようにすることです。
ギターの場合は、音を完全に消すだけでなく、音を短く切ったり、音を弱めるためにもミュートという技術が使われます。
「必要のない音を鳴らさないようにするのが重要」と言いましたが、ギター、特にエレキギターは、鳴らすより鳴らさないことが難しい楽器と言われており、その分ミュートは奥が深い技術です。
右手と左手それぞれを使ったミュートのテクニックがあり、完全に音を止めたり、弱めたり、細かい技術を状況に応じて使い分ける必要があるので、まずは1つずつマスターしていきましょう!
ギターの「ミュート」の基本

まずは左手を使って、ミュートを体験してみましょう!
- 左手の人差し指を1から6弦の1フレットのあたりに軽く触れ、弦をミュートしてみましょう。
このとき、正しい力加減でミュートできていると、右手で弦を弾いたときに「プツっ」というような小さくて短い音がなります。試して確認してみてください。
強く押さえすぎると1フレットを押さえたときの音が鳴ってしまいます。逆にしっかりと弦に触れられていないと、開放弦の音が鳴ってしまいます。
『開放弦』とは、どのフレットも押さえずに弾くことです。
ブラッシング
ミュートの感覚が掴めたところで「ブラッシング」をマスターしてみましょう!
『ブラッシング』とは、左手で全弦をミュートした状態でピッキングし、チャカチャカというような音を出すテクニックです。
- 左手の全ての指で、ネックの真ん中ら辺(7フレットらへん)の1弦から6弦に軽く触れミュートしましょう。この時の力加減は、先ほどの「弦を弾いた時に『プツっ』と短く鳴るくらいの力加減』です。
- ミュートした状態で、1弦から6弦までストロークして(弦を弾いて)みましょう。
- 歯切れよく「チャカチャカ」というような音が出るように、左手の位置を調整してみましょう。
ブラッシングはカッティングのフレーズなどでよく使われ、演奏にパーカッシブな印象を与えることができます。
左手の位置をヘッド側に移動したり、ストロークの勢いを弱めると「ジャカジャカ」というような、少し歯切れの悪いサウンドになり、こちらも表現として活用できます。
ブラッシングをするときは、左手の複数の指でミュートをするようにしましょう。
指1本で5、7弦あたりをミュートした状態でブラッシングしてしまうと「ハーモニクス音」という「ポーン」というような長い高音が鳴ってしまいます。

左手の全ての指でミュートするのが確実!
【ギター初心者必須】左手のミュートの種類とやり方

それでは、よく使う左手のミュートの種類をいくつかご紹介していきます。
先ほどのように全ての弦をミュートしたり、1本の弦だけをミュートするのは比較的簡単です。ただ、コードを押さえたり、「カッティング」と呼ばれる奏法をするときなど、1本の指で「弦を押さえる」のと「ミュート」を同時に行わなければいけない状況も出てきます。
そんな時には以下のミュートを活用しましょう!
- 指の先でミュートする方法
- 指の腹でミュートする方法
- 親指でミュートする方法
ミュートの種類①:指の先でミュートする方法

- 左手の人差し指で5弦の3フレットを押さえます。
- 押さえている人差し指の指先を6弦の3フレットに軽く触れてミュートします。


このように余分な音を出ないようにするミュートを余弦ミュートというよ!
ミュートの種類②:指の腹でミュートする方法

- 左手の人差し指で5弦の3フレットを押さえます。
- 人差し指の第一関節あたりから根本までを使って、1弦から4弦までの3フレットに軽く触れてミュートします。

指の先と腹でミュートする方法

- 左手の人差し指で5弦の3フレットを押さえます。
- 押さえている人差し指の指先を6弦の3フレットに軽く触れてミュートします。
- 人差し指の第一関節あたりから根本までを使って、1弦から4弦までの3フレットに軽く触れてミュートします。


このミュートはパワーコードなどでも使われているよ!
ミュートの種類③:親指を使ったミュート

- 左手の人差し指で2、3、4弦の3フレットを押さえます。
- 押さえている人差し指の指先を5弦の3フレットに軽く触れてミュートします。
- 人差し指の腹で1弦までの3フレットをミュートします。
- 親指を使って、上から(6弦側から)6弦をミュートします。

これはカッティングでよく使われる形!
右手のミュートの種類とやり方

- 親指の付け根でミュートする方法
- ブリッジミュート
ミュートの種類④:右手のミュート
弾きたい弦より高音側(1弦側)の弦は左手でミュートしやすいですが、逆に低音側(6弦側)の弦は指先しか使えずミュートしづらいです。
そんな低音側の弦のミュートに右手のミュートが便利です!
特にギターソロなどで、単音で高音側の弦を弾いているときなどには、低音側の弦が振動して雑音が出てしまうので右手のミュートが必須になります。

それではやり方を説明していくよ!
- ピックを持った状態で、右手の親指の付け根あたりのふくらみを弦に触れてミュートします。
- 1弦を弾くときは2〜6弦を、2弦を弾くときは3〜6弦を… というように、ひく弦よりも低音側の弦をミュートできるように調節しましょう。
- 触れる部分がブリッジに近すぎると、きちんとミュートできず軽く音がなってしまうので、ブリッジから少しだけ離すようにしましょう。

右手と左手のミュートを自由に組み合わせられるようにしよう!
ミュートの種類⑤:ブリッジミュート
右手のミュートには、先ほどご紹介した「完全に音を消すためのミュート」の他に、「ブリッジミュート」と呼ばれる弦を軽くミュートし独特のサウンドを奏でる奏法もあります。
『ブリッジミュート(パームミュート)』とは、ピックを持つ手の側面をブリッジ上の部分に触れて、弦を軽くミュートしながら演奏するテクニックです。
ブリッジミュートは、ロックやメタルなどのジャンルでよ使われる「ズンズン」というような音なのですが、太い低音で重苦しい雰囲気を出せることから様々なジャンルで幅広く、かなり頻繁に使われています!

ブリッジミュートのやり方や練習方法については以下の記事で詳しくまとめているから合わせて参考にしてみてね!
ギター初心者に「ミュート」は重要!

僕自身はミュートをしっかりと習得したのが比較的遅めだったのですが、習得するまでは「なんでこの音がいま鳴るんだ…」と雑音に悩まされました…。
僕のように「音を鳴らすこと」ばかりに集中しがちなギター初心者は多いかもしれませんが、音を鳴らすことと同じくらい重要なミュートの技術は早めにマスターしてしまうのがオススメです!
余計な雑音を鳴らさずにギターが演奏できるようになると、演奏のクオリティーが一気に上がり、脱初心者にかなり近づきますよ!
この記事が1人でも多くの役に立つことを願っています!

ちなみにですが、ギター初心者向けの独学練習法を以下の記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!
「ミュート」のやり方がよく分からない…。ギター初心者でもミュートが上手くできるようになる方法ってないかな?右手と左手のミュートの種類についても詳しく知りたい!